アミノ酸とは
世界一の長寿国となった日本。
「いつまでも若々しく、健康に」は、いまや多くの日本人に共通の願いです。
そんな人々の願いを反映してか、これまで、さまざまな栄養素を配合したサプリメントや、栄養補助食品が次々と登場してきました。
おそらく、その中でもっともなじみ深いのは、サプリメントの草分け的存在ともいえる各種ビタミン剤でしょう。
とくに病気というわけではないけれど、体の調子をよくするために、とか、肌をきれいにするために、というような理由で、なんらかのビタミン剤を服用している人は決して少なくないはずです。
ところが、そのビタミン剤に代わって、にわかに注目を集めているサプリメントがあります。
それが「アミノ酸」です。
はじめてアミノ酸の持つ健康パワーが注目されるようになったのは、おいしさの素、コンブから抽出されるグルタミン酸です。
それ以前から科学の分野で多大な努力が払われていたのは、口からものを食べることのできない方々にたんばく源をいかにして摂取していただくかということでした。
最近では、体力の限界に挑戦するスポーツの世界では、アミノ酸サプリメントを活用するのが常識になっています。
シドニーオリンピックで金メダルを獲得した女子マラソンの高橋尚子選手はじめ、世界の名だたるトップアスリートたちは、こぞってアミノ酸を積極的にとっています。
また、メジャーリーグのシアトルマリナーズの佐々木主浩選手や、巨人軍の松井秀喜選手など、多くのプロスポーツ選手もアミノ酸をとり入れて活躍しています。
このように、第一線で活躍する大勢のスポーツ選手が、絶対不可欠なものとしてアミノ酸を活用しているのです。
これは、アミノ酸が記録、つまり人間の体の限界を無限に広げることのできるパワーを秘めていることを、スポーツ選手たちが体感している証拠といってもよいでしょう。
アミノ酸って何?
ところで、アミノ酸とは、たんぱく質をつくっている最小単位の成分です。
発見されたのは、十九世紀後半。
生命にとって必要な栄養素が、炭水化物、脂肪、たんぱく質の3つに特定されたのがきっかけでした。
それぞれの栄養素を研究するうちに、たんぱく質を分解すると、最終的にいくつかのアミノ酸に分かれることがわかったのです。
アミノ酸の研究は、二十世紀になって急速に進められ、次のようなことが明らかになっています。
人間をはじめ、地球上に存在するあらゆる生物は、すべてたんぱく質でできています。
ということは、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸は、あらゆる生物の中に存在しているということです。
この世には、アミノ酸のない動物も植物も一切存在しません。
つまり、アミノ酸は、生命の根源そのものともいえる、非常に重要な物質なのです。
人間の体はわずか20種類のアミノ酸でできている!
さて、天然のアミノ酸は、現在までに約500種類ほど確認されています。
このうち、人間の体をつくっているアミノ酸は主に20種類です。
つまり、わずか20種類のアミノ酸が、数個から数万個、複雑に組み合わさることで、私たちの体はつくられています。
具体的には、人体の設計図であるDNA(遺伝子情報)をもとにアミノ酸が結合し、体を構成するたんぱく質となります。
筋肉、骨、脳、内臓、中枢神経、血液、皮膚、髪の毛、爪など、人体を構成するものは、すべてアミノ酸からつくられている化合物なのです。
これだけではありません。
実は、遺伝子自体もたんぱく質からできていますし、遺伝子が記録されているDNAも、DNAを複製するために必要な酵素も、それどころか、細胞のひとつひとつにいたるまで、すべてアミノ酸が複合したたんぱく質によってつくられます。
つまり、アミノ酸がなければ、私たちは絶対生きていくことができないのです。
非必須アミノ酸と必須アミノ酸
それでは、人体をつくるのに必要な20種のアミノ酸は、どこからやってくるのでしょう。
たとえば、私たちの体の中では、細胞だけでも毎日約1兆個が新しくつくりかえられています。
ということは、原料となるアミノ酸が、相当数必要であることは想像に難くありません。
実は、20種類のアミノ酸のうち、10種類は他のアミノ酸や脂肪、糖などを使って体の中で合成することができます。
こうした人体内で合成することができるアミノ酸を、「非必須アミノ酸」または「非不可欠アミノ酸」と呼びます。
問題は、人間が自力でつくることのできない、残る10種類のアミノ酸です。
これら10種類のアミノ酸は、食事によって必ず補給する必要のあることから、「必須アミノ酸」または 「不可欠アミノ酸」と呼ばれます。
しかし、よくしたもので、これら10種類のアミノ酸は、自然界のさまざまな動植物の中に含まれています。
したがって、自分でつくることはできなくても私たちは肉や野菜、果物など、いろいろなものをバランスよく食べることで、これらのアミノ酸を、外から補うことができるのです。
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