アミノ酸摂取で免疫力向上!
私たちの体には、免疫力といって、外から侵入してくる細菌やウイルスなどの異物(抗原という)や体内に芽生えたがん細胞などから、身を守るための自己防衛力が生まれつき備わっています。
たとえば、小さな切りキズや蚊にさされた程度なら、化膿することもなくすぐ治ったり、風邪をひいても肺炎にならずにすむのは、すべて免疫力のおかげです。
こうした、体に生まれつき備わっている自己防衛力、すなわち免疫力には、細胞性免疫と液性免疫の大きく2系統があり、
その総合力によって病原菌から体を守っています。
したがって、どちらのシステムが麻痺しても、私たちの体はあっという間に抵抗力を失い、病気にかかってしまいます。
風邪やインフルエンザはもとより、現代病といわれる花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、がん、リウマチなどは、
いずれも免疫システムが麻痺したために起こる病気です。
過労による睡眠不足や栄養バランスの悪い食事、過度のストレスなどは、免疫システムを麻痺させる引き金となりやすいので、日頃から注意が必要です。
ところで、おもしろいことに、免疫力はその力が低下しても、逆に強くなりすぎても、システムが麻痺してしまいます。
免疫システムがダウンした場合に、まっ先に心配されるのは風邪やインフルエンザなど、細菌やウイルスによってもたらされるさまざまな感染症です。
また、がんなども免疫力が低下したことによって起こります。
逆に、免疫システムが過剰に働きすぎて起こる病気には、各種アレルギー疾患があります。
そのほか、喘息やリウマチ、膠原病なども免疫が過剰反応したことが原因で起こる病気です。
アミノ酸には、細胞性、液性、いずれの免疫システムにも作用してその機能バランスをととのえ、
つねに万全の自己防衛力を築くことで、感染症やがん、アレルギーなどから体を守る働きがあります。
それでは、それぞれの免疫システムについて簡単に解説しながら、アミノ酸がどのように免疫力をアップさせるのか見ていきましょう。
細胞性免疫
その名の通り、細胞が主体となって機能しているシステムです。
その代表選手は血液の中の白血球ですが、実は、白血球はさまざまな細胞の総称で、実際には、リンパ球(さらにT細胞とB細胞とに分かれる)や単球などがあります。
白血球のほかにも、細胞性免疫を担う細胞にはマクロファージや形質細胞などがあります。
これらの免疫細胞はすべて幹細胞からつくられます。
液性免疫
こちらの主体はグロブリンというたんぱく質です。
グロブリンは白血球の一種であるB細胞によってつくられる免疫物質で、
風邪や風疹など、さまざまな病原菌に対する抗体(たんぱく質によってつくられた、特定の抗原を無害化する物質)を200万種類ぐらい持っています。
2つの免疫システムがどう機能するのか、簡単に説明しましょう。
細菌のように外部から侵入したにしろ、がん細胞のように内部から発生したにしろ、体内に病原菌、すなわち体にとっての敵が見つかると、
まずT細胞が出動して、どの武器(免疫)を使って相手と闘うかを見きわめます。
そして、そのつど、もっともふさわしいと思える免疫系を選び、指令を出します。
すると、たとえばマクロファージや形質細胞に命令が出されると、これらの細胞はすぐさま敵のもとに駆けつけて攻撃を開始します。
もし、T細胞がグロブリンを使うのが適当だと判断した場合には、まずB細胞に指令が出され、指令を受けたB細胞はすぐさまグロブリンをつくって、敵のもとに送り込みます。
また、T細胞が選んだ武器だけでは敵を排除できない場合には、すぐさまほかの武器を用意し、応援に駆けつけます。
このように、T細胞がすべての免疫システムにおける司令塔の役割をしていますが、T細胞そのものも外敵にやられてしまった細胞(感染細胞)を破壊するなど、自ら武器となって闘います。
ちなみに、どの敵にどの免疫系をわりあてるかという組み合わせは、必ずしも決まっているわけではありません。
液性免疫と細胞性免疫の両方を駆使して闘うこともよくあります。
2つの免疫系を比較すると、闘う力としては、細胞性免疫のほうが勝っていますが、
免疫細胞が血液の中にしか存在しないのに対し、グロブリンは体液にも含まれており、全身くまなくカバーすることができるという利点があります。
このように、細胞性免疫と液性免疫は、それぞれの特性を生かしながら、相互に協力しあい、さまざまな敵から体を守っています。
これが、私たちの体に備わっている自己防衛力です。
風邪をひきやすい人、ひきにくい人
自己防衛力が衰えるのには、免疫システムがダウンする場合と、逆に過剰反応する場合との2通りがあることは、すでにお話ししました。
免疫システムがダウンした場合、もっとも危険なのが細菌やウイルスなどによる、さまざまな感染症です。
たとえば風邪をひきやすくなり、いったんひいてしまうとすぐに重症化して肺炎になってしまう。
あるいは、菌が少しでもついているものを食べるとお腹を壊し、熱を出してしまう。
ケガをするとすぐ化膿する。
インフルエンザや風疹が流行すると、まっ先にかかってしまう、といった具合です。
その一方で、どんなに風邪が流行しても平気な人、旅行に出かけて水が変わってもお腹を壊すことなく何でも食べられる人、ケガをしてもあっという間に治ってしまう人がいます。
前者からすると本当にうらやましい話ですが、この差が「免疫力」なのです。
この免疫システムのダウンによって起こる感染症が、いかに深刻かを物語るものにエイズがあります。
エイズウイルスは、多くの免疫細胞の調節をしているヘルパーT細胞を破壊し、免疫システムをガタガタにしてしまいます。
すると、文字通り、人体は免疫不全に陥り、
一切の防衛力を失って、普通なら何でもない細菌にすら抵抗できなくなり、死にいたります。
こうした感染症を防ぐには、指令を出すT細胞や、液性免疫の主体となるB細胞、さらに細胞性免疫系に属する各種細胞の働きを強化することです。
アミノ酸は「病気に負けない体」をつくる!
風邪や風疹、そのほかの感染による病気の治りを早くしてくれるのが免疫力です。
この免疫に関わる細胞はすべて、アミノ酸が複雑に組み合わさってできています。
したがって、日頃から食事やサプリメントでアミノ酸を十分にとっていれば、つねに丈夫な各種免疫細胞が体内をめぐることになり、
いつなんどき病原体が侵入してもすみやかに撃退し、感染症から体を守ってくれます。
また、アミノ酸は液性免疫の要であるグロブリンの材料ともなります。
アミノ酸の中でも、とくにグルタミンは細胞膜を通りやすいことからいち早く免疫細胞の中に入り、エネルギー源になったり免疫細胞を増やして病気が治るのを助けます。
ですから、「風邪をひきやすい」「風邪をひくとなかなか治らない」「最近、ケガが治りにくい」などと感じるようなときに、
グルタミンを中心にした各種アミノ酸をとれば、液性免疫がスムーズに機能して、治癒がとても早くなります。
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